Virtua Fighter 20th Anniversary 1993-2013

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インタビュー

2014年9月30日

プロフィール

佐藤 大

さとう だい◎1969年生まれ。脚本家、音楽家。放送作家や作詞家、音楽ライターとしても活動。 19歳の時に秋元康主宰のソールド・アウト、ゲームフリークを経てフロッグネーションを渡辺健吾と設立。2007年にフロッグネーションを退任し、ストーリーライダーズ(株)を設立。
脚本代表作/TVアニメ 『カウボーイビバップ』、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズなど
TVドラマ 「ノーコン・キッド~ぼくらのゲーム史」

(20周年を迎えた『バーチャファイター』へのメッセージ)
今から20年前の1993年。自分はゲーム雑誌のライターをしていました。そしてインディーズのテクノレーベルを主催しながらDJをしている時期でした。
その数年前からクラブとゲームという二つの異なる文化を一つに結びつける東京ゲーマーズナイトグルーヴ(TGNG)というイベントを企画していました。
そのタイミングでゲーセンターにあらわれたバーチャファイターは、ストイックなビジュアルと操作性も重なって初見のイメージは地味な印象でした。しかし、実際に対戦プレイを経験してみると、プレイヤー同士のスタイルの違いを皮膚感覚で感じることの出来る全く新しい体験でした。
その興奮を一人でも多くの人と共有したいと94年には、当時交流のあった仲間たちとバーチャのみのTGNGともいえるクラブイベント「ポリゴンジャンキー」を企画しました。
あの頃の熱量は、新しい体験であるバーチャというゲームを一人でも多くの人に広めたいというシンプルな気持ちから突き進んだ結果でした。
それもこれもゲームを介して誰かと対戦すること、その気持ちよさに特化したバーチャというゲームが持っていた力でした。あれから20年後の2013年、今度は脚本家としてゲームセンターを舞台にした青春ドラマを企画することになった時、あの熱量を物語に変換することこそがゲーム文化、バーチャファイターに対する恩返しだと考えていました。
そんな物語の鍵となる主人公たちのぶつかり合いをバーチャファイターで描くことは僕にとって必然でした。そして、撮影現場の映像に当時のスターたちとそのプレイが映し出されたのは、自分たちがみた青春の景色、そのものでした。それは自分の青春が、あの頃のゲーセンやクラブにあったことをあらためて確認する体験でした。
そんな貴重な体験をさせてくれたバーチャファイターにあらためて大きな感謝を。
ありがとう。
そして20周年おめでとうございます。
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