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インタビュー

2014年8月29日

プロフィール

穴熊 / YOU / ぶるは
(関西バーチャプレイヤー)

関西バーチャプレイヤー。
左から
穴熊 / ぶるは / YOU

関西プレイヤーインタビューでは、スタープレイヤー「穴熊」元スタープレイヤー「YOU」に、バーチャの実力以上に存在感と喋りにおいてスタープレイヤー級と言える「ぶるは」を加えて思い出話から熱い想いまでしゃべり倒してもらった。

 
「ファミリー餃子なんばの人間が梅田にくるだけで遠征感があった
『2』や『4』は土地ごとに強豪プレイヤーがいた

――    みなさんはいつ頃から『バーチャファイター』をはじめましたか?

穴熊    『EVO』の直前くらいからだから12年、13年くらい。最初はラウを使って、ジャッキーとラウの両方やっている時期があったけど良く行く店でジャッキーのほうが向いてるって言われて、『EVO』からは本格的にジャッキーやるようになって。『4』の時はたしか最高八段とかやったから。

ぶるは    くすぶってたね。俺は『1』からっすね。小学校4年、5年くらい。兄貴の影響ではじめて。姉ちゃんの旦那やけんけど、姉ちゃんが14個上やからよくある義兄とかよりむっちゃ濃い関係で。その兄貴がゲーム好きでゲーセン連れていってもらってずっと一緒にやってましたね。『2』の時には小学生で全国大会の店舗予選とかは出てた。その頃はラウ使っててゲーメストとか読んで立ち斜上の練習をサターンでしたりして。『1』はジャッキーで『2』がラウで『3』と『tb』はウルフと鷹嵐、『4』はほぼウルフで『EVO』でちょっとシュンさわったくらいかな。『FT』は仕事が忙しくてやめちゃったからほとんどやってない。

穴熊    それで仕事辞めた瞬間に『5』が稼働しててもっかいやろうみたいな。

ぶるは    ぷらっとゲーセン寄ったら穴熊とかがおって、うわ、懐かしってなってそっから。『5』は最初ウルフで途中からシュンになって。当時はモンテとかメインストリートとか天満が強かったから。

穴熊    天満っていう地域でゲーセンがいくつかあって、そこで強さ別みたいな感じで棲み分けしてたんですよ。

YOU    セガサターンで『2』をさわったことあるくらいで、あれの段位認定システムでサラだと初段とか簡単にとれたんですね。それがあって、『4』のロケテの時にサラでやりはじめて。その頃『KOF』(SNK)をやっていたんですけど、ちょうど新しいタイトルが出ていないタイミングで、アビオンでロケテしているのを見ていたら画面はきれいだし、カードシステムも斬新だったから繋ぎぐらいのつもりでやったら結局ハマってしまって。だから『3』はやったことない。

ぶるは    名作やのに。

YOU    キャラはずっとサラを使ってて、『5』になった時にキャラがえチャンスやと思ってロケテでジャッキーをさわったんですよ。『5』のジャッキーって最強キャラくらいの強さあったと思うんですけど、1000試合、2000試合やったジャッキーより、最弱かっていうくらいのサラを100試合くらいやったらそっちのほうが強かったからアカンと思って諦めて。

――    ぶるはさんは『FT』以外はプレイしてきたということで、20年の歴史を見てきていると思いますが。

ぶるは    『2』の頃はむっちゃ多かったですよね。あと『4』も多いイメージがあった。どこのゲーセン行っても強い人がおった。今は強い人がいる場所が限られてるけど、その土地土地で強い人がおったからいろんなところに行くのが楽しかったですよね。

YOU    なんばにいてる人間が梅田にくるってだけで遠征やったんですけど、今はコミュニティができあがりすぎて遠征感がないですよね。

――    「店舗同士の棲み分け意識が高かった。

YOU    そうそう、ほんまそうですよ。

ぶるは    モンテが流行ってた時期、『5』とか『R』の時は、県外からきたらみんなモンテに来てたし、逆に大阪の中では勝たれへんくて面白くないからモンテに来ないっていうのがあって、モンテが突出して強かった。

穴熊    『5』は関西が強かった時期で、知識の共有量が他の地域より高かったからビートライブカップも優勝できたし。

ぶるは    俺は『5』の後半から『FS』の中盤まで東京いたんですけど、東京はいろんな地域で強い人がおってっていう感じだったけど、大阪はモンテしかなかったからレベルも高くなった。

穴熊    逆にこれが強いってなったらみんなそれしかせんから、自分が得意な分野をのばしていった東京のプレイヤーになかなか対応できなくて全然勝たれへん時期とかありましたけど。

ぶるは    東京住んでて、派閥があるなっていうのはすごい思った。新宿とか秋葉原とか地域で見てるんやって。関西では大阪、京都、奈良とか県とかになっちゃうけど、東京はほんま地域やから。あと、東京は相手がメインに対してサブキャラで入るのは失礼みたいな風習を感じた。モンテでやってた時は段位さえ被れば襲ってきたし散々エラい目にあわされて育ってるから。

穴熊    こっちでは東京ほど人がいない分、強い人がサブキャラ使うことでそのキャラを対応するみたいな。東京はどのキャラにもスペシャリストがおるから、アキラ、ジャッキー、カゲ、ラウみたいなスタンダードキャラに偏ってる関西とか九州はそういうのに大会で当たるとすぐ5タテされますね。

YOU    色物の強いプレイヤーに圧倒的に弱いというか。逆にサラが東京で火を噴くから(笑)。

 
大会があるとモチベーションに繋がる
賞金アリの大会よりビートラで勝ちたい

――    穴熊さんとYOUさんは、スタープレイヤーになろうと思ったキッカケはなんだったんですか?

穴熊    関西で勝てとってスターなれるよとかをくろぼ~とかに煽られて、たまたまチャンス掴めたみたいなところありますけど。大阪でとれなくて、他にもとりたいコがおって便乗して岡山遠征いって、そこでバトルオーディションの出場権利とれて、入れ替え戦も勝ててスタープレイヤーなれましたね。他の地域のプレイヤーと仲良くなれたり、思っていたよりライトプレイヤーが存在するっていうのが分かったことはスタープレイヤーになって良かったことですね。

YOU    スタープレイヤーの最初だったので、バトルオーディションとかじゃないんですよ。お手並み拝見の大阪大会に優勝して、東京でのイベントで勝ったら、みたいな。

ぶるは    あとはやっぱりYOU君の根っからのスター気質? なるべくしてなってるから。

YOU    大丈夫? 何ディスってんの?(笑)

穴熊    でもYOU君がスタープレイヤーから落ちた時はほんま悲しかった。めっちゃ応援してたからね、実は。

ぶるは    俺も応援しにいったん覚えてるか? 嫁つれていったんやぞ、あれ。

YOU    今やからいいますけど、1試合目勝って気大きくなってたやないですか。穴熊さんあとで俺の動きを見てイケると思ってタバコ吸いに行ったみたいなこと言ってたけど、2試合目で誰もおらんみたいになって、なんかしらんけどやたら心細くなって(笑)。うめっち相手にサーペントのコンボミスで試合落として、そこからグダグダになったんです。メンタルってこわい。

ぶるは    板ザン(板橋ザンギエフ)戦とか良かったけどね。

YOU    板ザンは勝ったんちゃう? カクリ混とジョセフに負けたんかな。ジョセフとの試合が結果的になんですけど星取り的にその試合に勝ったほうが残る形で。

ぶるは    なんだスターの気質じゃなかったんだ。

穴熊    ファイナルバトルオーディションは自分も勝たなアカンし、おんなじ地域のやつには勝ってほしいから結構面白いですよ。アイドルのオーディション受けてるみたいな(笑)。

YOU    負けて落ちたあと、自分が参加しなかった時はネットで見てて、参加してる時は胃が痛いイベントやったんですけど、他人事として見たらこんなに面白い興業やったんやと思いましたね。

ぶるは    俺からしたらヤジりがいがあるからな。闘劇(「闘劇'09」)も応援いったんやで、決勝だけ間に合って。

穴熊    あれも惜しかったわ。

YOU    俺が気持ち良くなった大会やね。準々決勝、準決勝と6タテして。で、決勝で祐天寺に3タテで仕留められるみたいな。

穴熊    戦犯YOU君やで(笑)。

YOU    絶対ちがうって(笑)。そういえば、ゲームと関係ないところで格闘ゲームやってるんですよみたいな話になって、「闘劇とか知ってます?」みたいなこと言われて、出たことあるよって言ったら「マジすか!? すげー!」みたいな話になったよ。

穴熊    地雷発言よそれ。職場とかでしちゃアカンやつや(笑)。

YOU    準優勝までは言わなかったけど、闘劇の認知度高いねやって。

穴熊    2Dやってる人には1番大きなイベントだったから。バーチャ勢からしたら、賞金のないビートラのほうが勝ちたいけど。

ぶるは    ビートラがワールドカップだとしたら闘劇はオリンピックみたいなもんやから。

穴熊    闘劇は賞金あったから、決勝戦の時に交通費浮くわとか余計なこと考えたから負けたわ(笑)。喰らったらアカンの喰らって。

YOU    戦犯ちゃうん?(笑)

穴熊    闘劇、ビートラって年に2回大きな大会があったのはモチベ―ション的にも良かったよね。あとはバトルオーディションとか、公式非公式なんだかんだで頻繁にあって、大会直前になるとやりこもうかってのがあるんで。

YOU    モチベーションでいうと、新しいタイトルとかバージョンがないのは正直キツいですよね。真新しさとか好奇心ってモチベーションになるから。

ぶるは    楽しかったもんな、調べ物って。

 
ゲームを支えるライトユーザーの存在を
スタープレイヤーになって実感

ぶるは    俺の個人的な意見やけど、新規を無理矢理取り込もうとか必要ないと思ってて、支えてるのは我々のようなヘビーユーザーやから。

YOU    逆や、支えてるのはライトユーザーや。

穴熊    スタープレイヤーになってからやけど、俺もそう思った。

YOU    別にヘビーユーザー出てこなくてええやん。ビートライブに出る、そこで優勝できるだけの力をもったプレイヤーになるっていうのが俺らの楽しみ方だったとしたら、自分らでワイワイできればそれでいいっていうプレイヤーもいるからさ。ビートラで会うメンバーって俺らが顔覚えられる人数で知れてるやん。

穴熊    コスチューム変えたりとかで楽しんでる人って俺らよりお金落としてるからね。やらなくなったヘビーユーザーより仕事帰りに楽しんでるライトユーザーのほうが圧倒的にお金落としてんねん。ライトユーザーと言えば、あさぽんがバーチャガールになったのは良かった。マジでほんまにまったくやらなかった人がきたからね。俺が呼ばれたあさぽんのイベントはめっちゃ良かったわ。あんなにサイン求められたの初めてだったもん。

(20周年を迎えた『バーチャファイター』へのメッセージ)
YOU:次バージョン出してよっていう(笑)。そこですね。

穴熊:バーチャがある限りはやり続けるスタンスなんで、できれば長く続いて欲しいなって。

ぶるは:俺の20年を返せですよ、こんなところで終わるんなら。

穴熊:終わらせたくないっていうのがプレイヤーの総意ですけどね。

ぶるは:大会や大会。マルワイ(山岸さん)のインタビューがすべてやと思う。「現場」「最前線」「思い出にはしたくない」。あんだけ社外の人で力あって盛りあげてくれる人なんて他ゲーにはおらんやん。どっちかっていうと他ゲーは会社がバックアップして有名プレイヤーを盛りあげたりとかやもん。

YOU:ふ~どなんかも他ゲー勢連れてこれるし、盛りあげようはあるよね。

穴熊:声優も使えてプロゲーマーも使えるやん。なんか起こせる思うねんけどね。
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